【Heritage Museum 】’63 AUSTIN MINI VAN Mk1

’63年式 オースチンミニバン MkI

始めて乗った瞬間にミニの面白さの虜に

ふたり乗りかつリアウインドーの省略化で個性的なルックスとなっているミニのバン。’63年式のオースチンミニ特有のビンテージ感を漂わせながら、随所にアップデートされている極上の一台を紹介したい。

レトロ&スポーティなバンに

 ミニとの出会い方はオーナーそれぞれにストーリーがある。今回登場してくれた早田さんは、5年前に愛車の修理の代車としてミニがやってきたことがきっかけだった。ミニに乗る以前は、空冷VWのタイプ2に30年ほど乗っていたというが、代車として生まれて初めて乗ったミニの楽しさに感動してしまう。それ以来、ミニの魅力にどっぷりハマってしまった早田さんは、現在の愛車である’63年式オースチンミニのバンを手に入れミニライフを楽しんでいる。

 愛車へのこだわりは随所から見てとれるが、まずエンジンは1300ccに換装&ハイカムを組み込んでホットな走りを実現。さらには、フライホイールを軽量化してクロスミッションに変更。もちろん、強化クラッチも入れるなど細部へのこだわりにも余念がない。’63年式のミニバンということもあり、車体が醸し出す特有のビンテージ感はファンには堪らないものだが、それを盛り立てるようにオーバーフェンダーをはじめ、いたるところに当時物パーツを散りばめているのもこの車輌の魅力を存分に引き出している部分である。

 インテリアに関しても、英国でオーダーしたという赤のシート&トリムで統一。車体のホワイトとのマッチングも見事で、品格すら感じさせる仕上がりとなっている。また、デスモのフルレングスキャリアも存在感バッチリで、そもそも持ち合わせたバンタイプの収納力に加え、アウトドアなど様々なシュチュエーションに対応可能なのも頼もしい限り。 走りもルックスも極上なミニとの付き合いは、これからもどんどん深くなっていくのは間違いなさそうだ。

History

1960年から1982年まで発売されていたミニバンだが、最大の特徴は通常のミニとは異なるふたり乗りという仕様。リアサイドウインドーも省略したことで英国では税金が下がり、若者に支持されていたという経緯がある。観音開きのリアゲートにより、荷物の積み下ろしが優れていてバンの名前に相応しい。現在、市場に出回っている車輌は少なくなってきており、ある種希少な存在となっている。

Owner 早田泰三さん

オースチンミニバンに乗る以前は空冷VWのタイプ2に30年乗っていたという筋金入りのビンテージカー好き。5年前に現在のオースチンミニバンを手に入れ、現在はバンの特性を生かしながらミニライフを楽しんでいる。