From MT女子の英国&ミニ探訪記 vol.07【英国ケント州】木村スズノさん

ロンドンで発見、ミニのあれこれ

〜海辺で見つけたクラシックミニ〜

「MT免許ペーパードライバー娘」の旧き佳き英国と新旧ミニを訪ねて の巻【7】

 みなさん、こんにちは。前回のエースカフェレポート、いかがだったでしょうか? 今回は、ロンドンの街で見かけたミニたちを一気に大放出します!それから、おまけに先日海辺で偶然見かけたクラシックミニもみなさんとシェアしたいと思います。

 ロンドンには、いたるところに似たようなお土産屋さんがたくさんあるのですが、お店に入ると必ずあるのがミニのミニカーたち! ルーフに英国の国旗がペイントされたミニの模型がたくさん並んでいます。さすが英国を代表するクルマ、あちこちで見かけるので、きっと英国土産のエース的な商品なんですね……! 種類は豊富で、クラシックミニからニューミニ、大きさも様々。値段もそれぞれ違いますが、だいたい小さいものは10ポンド(約1600円)から、大きいものだと20ポンド(約3200円)くらいで販売されています。商品に関しては値段の割にあまり丁寧な作りとは言えませんが、ミニ乗りのみなさんにとっては、魅力的なイギリス土産なのではないかなと思います。

その後も街をふらふら歩いていると、外国のいかにも体に悪そうな&美味しそうなお菓子(笑)がズラリと並んでいるお店に行き着いて、ついつい立ち寄ることに。海外のお菓子って、パッケージがなんだかポップな感じでかわいいんですよね……。それはさておき、そこで偶然見つけたのがまたもやミニ! なぜこんなところに? と驚きましたが、思いがけない発見となり嬉しかったです(笑)。どうやら、本物のミニが改造されて写真撮影用に店内にドンっとおかれていたようです。現地の人にとって、ミニはやっぱり英国の象徴とも言える誇らしいクルマなんでしょうね!

 さて、偶然にもたくさんのミニを目にして寄り道しつつも、この日の目的は映画「ノッティングヒルの恋人」のロケ地だったノッティングヒルという街に行くこと。ここでは毎週日曜日に大きなヴィンテージマーケット(ガラクタ市)が開かれるので、それをお目当てに向かいました。到着した昼過ぎにはすでにたくさんの人でとっても賑わっていて、わたしも人の流れに沿って歩いて行くと、昔の広告を販売しているお店を発見。なんだか面白そうだったので立ち寄ると、クルマの広告パンフレットやカタログがたくさん! 当時のクルマからタバコ、お酒や服などいろいろな種類のすごい量のコレクションがあったのですが、特にかっこいいクラシックカーにレトロな広告が素敵すぎて、一枚一枚じっくり見入っちゃいました。ちなみに価格は30ポンド(約4800円)からなようで、少々お値段は張りますが、コピーではなく本物なので、プレミアということでそれだけの価値はあるんじゃないかなと思います。

 あまりに真剣に見ていたせいか、お店の人が「クルマが好きなの? 昔のクルマはかっこいいだろう」と話しかけてくれました。そこでお目当てのクラッシックミニのコレクションがないかと聞いてみると、「君はミニを探してたのか! 良いセンスだね。うちにはミニもたくさんあったけど、人気があって、もうほとんど売れちゃったよ、残念だねえ」とのこと……。その後、お店のオジさんも一緒になって、膨大なコレクションの棚の中から一枚一枚チェックして探してくれましたが、なかなか見当たらず。やっぱりもう売れちゃったか、と諦めようとした時でした。いま来たばかりの、わたしの隣でコレクションを見ていた2人組の男性のうちひとりが、「ミニ、みっけ!」といって一枚の広告を引き抜いたので、思わずびっくり。彼らはわたしがミニを探していることを知らなかったわけですが、ミニの広告をじっくり観察したあと、「これかっこいいな、買っちゃおうか」といってなんとご購入! オジさんの言った通り、ミニの人気が伺える出来事でした(笑)。彼らの会計の際に、オジさんがミニの広告だと気づいて、「実はこの子もミニを探してたんだよ」と言うと、彼らもびっくり。「もしかして、君もこれを狙ってた? そうなら譲るよ」と言ってくれました。そんな優しさに感動しつつ、ただ見たかっただけだから気にしないでと言って、代わりに写真だけ取らせてもらいました。聞けば、お買い上げした彼は昔クラシックミニのオーナーだったとか。いまはもう乗ってないけど、ずっと大好きなクルマなんだ、と話してくれました。一度乗ると忘れられない、きっとミニってそんな魅力のあるクルマなのだと思いました。

 そして実はこのマーケットで、またまたミニたちを発見! お店の前にずらっとミニカーが並べられていたのですが、おそらく最初に市内のお土産屋さんで見かけた商品と同じものだと思います。ただ、市内では10ポンドから売られていたものですが、ここでは小さいものは3ポンド(約480円)、大きいものは5ポンド(約800円)とかなりお得な値段で売られていました……! ノッティングヒルのヴィンテージマーケット、掘り出し物を探しに行くのはもちろん、活気にあふれていて歩いているだけで楽しいので、とってもおすすめです。

 さて、こんな感じで英国の、特にロンドンは少し歩くたびにいろんなミニに出会える場所ですが、残念ながらまだここで実車のクラシックミニには出会えていません。そんななか、先日ブライトンという海辺の街へ行った時に、ついに走っているミニを発見したんです! この日、友達とセブンシスターズという有名な白璧海岸を目当てにブライトンに向かったのですが、バスのなかで何度もクラシックミニを見かけたんです。前回の、カンタベリーの街で偶然見つけて以来、街で見かけることがなかったので、どうして今日はこんなにたくさん見かけるんだろう? と不思議に思っていました。帰ってから調べてみると、どうやら「ロンドン−ブライトン、Mini Run 2022」※というイベントがちょうどこの日にあったみたいなんです! その名のとおり、ロンドンから海辺のブライトンまでおよそ1時間半の道のりをクラシックミニで走るイベントだったようで。なるほど、わたしがこの日クラシックミニをたくさん見かけたのも納得です。行く前に知っていたら飛び入りしたかったのに、と少し残念な気もしますが、こんなに偶然たくさんのクラシックミニが見られて、ラッキーだったなあと思います。バスのなかから見かけたりで、突然現れるミニに対応できずほとんど写真がありませんが、1枚だけバッチリ写真に収めることができました。青色のボディに白いルーフ、わたしが一番好きなタイプのミニクーパーでした!

海辺の街とクラシックミニ、そんなシーンを見かけた人も、このクルマをドライブしている人も、気分が良くなる組み合わせだと思います。

 さて、では今回はこの辺で。また次回のレポートをお楽しみに!

編集部註)※6月15日発売のクラシックミニマガジンvol.63「Mini World」レストアレポートでも、同イベントについて言及されている記事があります。ご参照ください。