
ここ何回か取材でお世話になっているMT-DRACOさんの試乗車。このミニは社長である高田実さんのこだわりが詰まった一台なのですが、なかなかツワモノなのです。

見た目はカーボンのオーバーフェンダーが装着されたMkⅠフェイスのスポーティーなミニ。しかし、いざエンジンをかけて発進しようとすると……初見ならまずエンストします。いや、もしかしたら非力な女性ではアクセルを踏むことすら難しいかもしれない! というレベル。
それもそのはず、ボンネットを開けないとわからないが、収まるエンジンは8ポート仕様。アクセルを踏み込めば気持ちよく吹けあがるので非常に気持ちがいい。
ところが、実はアクセルワークが非常にシビア。いやシビアというよりも、なかなか癖がある。なにせアクセルのポジションがオンかオフしかないのでは? というイメージなのです。踏まなければアイドリング状態、踏んだら加速という、なんとも潔い仕上がりとなっております(笑)。

もしかしてアクセルワークにコツがあるのでは? と思い聞いてみると「それってオンかオフしかないです!」と。なるほど、やっぱりそうなのか。
このアクセルが重いのは4つのキャブをワイヤーで一気に開閉させているというシンプルなことが理由。イマドキのクルマにはないアナログかつワイルドなシステムなのです。
その見た目からもわかるように、リンケージから伸びたワイヤーがそれぞれキャブに伸びている。こりゃアクセル重くて当たり前! これでクラッチまで重かったら、ちょっとした筋トレマシーンだけど、クラッチは重くありません。

そして、運転のコツがわかるととても気持ちいいのです。ガバっとアクセルを開けると、車体がどんどん加速するこの感覚。ミニって軽いんだなと実感できる瞬間です。さらにやる気にさせてくれるマフラーサウンドも、この気持ちよさにひと役買ってくれているワケです。

この8ポートミニですが、実はみなさんも乗ることができるんです。とはいってもかなり乗り手を選ぶため、助手席での試乗となるのでご注意を。
もし気になる人がいたら、ぜひMT-DRACOまでアクセスして「8ポートミニの助手席希望」と伝えてみてください。
MT-DRACO
tel.080-6689-9950